Masataka Miki's Blog

すみません、わかりません。もっと勉強して改善します。

【読書】AI vs. 教科書が読めない子どもたち(新井紀子)

   

ここ数年、AIが働き方を変える、AIによりなくなる職業は・・・、というようなことを頻繁に耳にする。
AIやシンギュラリティという言葉が先行して、何かロボットが人類から色々なものを奪っていくというイメージをもっている人も多いのではないか。また、ただ漠然と、そのようなことは、まだまだ未来の話だろうと考えている人もおられよう。

AIの進化により、近い未来で、具体的にどのようなことが起こるのだろうかということを、再考察するいい機会になった。本書は、現時点のAIの限界についても、数学的な視点から教えてくれている。
スマートスピーカーに話かけた際に、この程度の質問の回答がこれなのかと、よく感じるのだが、その原因も何となくわかった気がした。

「教科書が読めない」のは、子どもたちだけではなく、ある程度人生経験を積んだ大人にも当てはまるように思う。
なまじ経験があることに起因する読み飛ばしや、思い込みで、(今の時代での)正しい意味を理解しない、あるいは、できないということは、私自身、身に覚えがあった。

特に子育て世代、教育関連に従事している人は、絶対読んだ方がいいと思う。
いい土台(基礎)がないと、いくらいい建物を建てても、ちょっとした揺れでだめになってしまう。
そもそも土台がないと、建物は建たなかったり、建てるのに余計に時間やコストがかかったり。
そうならないために、今子どもたちに何をさせ、大人たちは何をするべきなのかを、本書を読みながら考え、学ぶことができたような気がする。

基礎があれば、そこから先の学習がスムーズになるというのは、本当にその通りだと思う。
本書において、その基礎とは、教科書を正しく読む力。
教科書が正しく理解できないのに、プログラミングを覚えたり、英語や数学の公式を覚えたり、大変ですね。

今の時代だからこそ、必読の一冊だと思います。
子育て真っ最中の私は、今、この本に出会えて本当に良かったと思っています。

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