【読書】いつか海に行ったね(久美沙織)
正直、あまりお勧めはしないかも。
帯に「読み終えて初めてわかるこのタイトルの本当の意味にあなたは必ず涙する!」とあり、
裏表紙に子どもの作文が書かれていた。
涙したいと思い購入したのだが、まるっきり期待外れ。
本作自体は、ある意味楽しめる内容ではあるとは思うが、この帯の通りに期待して読むと、がっかりすると思う。
本作の内容自体は、考えさせられる部分も多く、読んで損はない内容になっていると思う。
そこまで長くないし、1時間程度で読み終えられる量だと思う。
内容も難しくなく、ありがちな設定のようで、そうでもなく、細部には目新しさも感じた。
しかし・・・
この帯に書かれていることは、正しくないと言いたい。
煽り過ぎ。読み終えて、騙されたという感覚すら覚えた。何か悔しかった。
読み終えて初めてわかる?
勘のいい人なら、かなり最初の方で推測できるように思う。
途中から、このまま終わらないよな?、でも残りのページ数も減ってきているぞ、
最後の最後で、別の本当の意味がわかって涙できるのか・・・
期待して読み続けたが、そのまま終わってしまった。
涙しなかった。
結果として、帯に書かれた宣伝文句が頭にある状態で、勝手に期待して読み進めたのが問題で、
本作自体に問題はないのかもしれないが。
内容に関して言えば、もう少し、メリハリというか、抑揚というか、展開に工夫が欲しかったかな。
と、個人的に感じた一冊でした。